2025.12.17
プレスリリース

IgA腎症の診療:医師は、再燃/再発の制御に懸念を持ち、新薬に望むこととして「臨床的寛解」を最も重視 ~110名の回答から読み解くIgA腎症治療:標準治療下でも残る課題~

 株式会社協和企画(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:村井啓太)は、IgA 腎症の診療実態とアンメット ニーズを明らかにするため、腎臓内科を主診療科とする医師を対象にインターネット調査を実施しました。結果、 医師は「臨床的寛解の達成」を重視するとともに「副腎皮質ステロイド薬の使用を減らしたい/最小化したい」と いう希望があることが分かりました。RAS 系阻害薬、副腎皮質ステロイド薬、口蓋扁桃摘出術など、既存の治療に 対する有効性、安全性への一定の評価がある一方で、新たな治療薬が望まれる現状が示唆されました。

 IgA腎症は正確な患者数は明らかでないものの、わが国で33,000人と推計され(難病情報センターより)、最も頻度の高い原発性糸球体腎炎で、末期腎不全から透析導入にいたる原因疾患です。IgA腎症は2015年1月に「指定難病」となり、条件を満たす場合は医療費助成の対象となります(IgA腎症診療ガイドライン2020より)。治療にはRAS系阻害薬、副腎皮質ステロイド薬、口蓋扁桃摘出術などが使用されています。近年、複数のIgA腎症の治療薬の開発が進み、患者への一刻も早い使用が待たれています。また一方で、IgA腎症は確定診断が遅れることで予後の不良につながることから、早期発見も求められます。こうした医療課題の現在地と今後の展望を明らかにするために本調査を実施しました。

【調査概要】

調査主体 株式会社協和企画
調査手法 インターネット調査(全11問)
調査地域 全国
調査機関 株式会社インテージヘルスケア
調査パネル 株式会社プラメドの登録医師
調査対象 腎臓内科を主診療科とする最近1年間に、IgA腎症患者を5人以上診療している医師
サンプル数 110サンプル
実査期間 2025年11月20日~25日

【主な結果と考察の要旨】

 調査対象医師が直近1年間に診療したIgA腎症患者の年齢構成は、18歳未満が5%、18~65歳が72%、65歳以上が23%を占めた。主に使用されている治療薬はRAS系阻害薬が73%で最も多く、SGLT2阻害薬が47%、副腎皮質ステロイド薬が27%、扁桃摘出術が23%、その他が3%であった。

 医師が現在のIgA腎症について感じる懸念・不満の上位は「再燃/再発の制御困難」「定量指標/バイオマーカー不足」「専門医への紹介遅延」に関するものであった。再発・再燃に対する懸念や、疾患特異的な評価指標の不足が課題となっている。また、専門医への紹介の遅れは、確定診断の遅れに直結し、その結果、適切な治療へのアクセスが遅れることにつながり、改善すべき課題といえる(図1)

igA腎症の現行治療に対する懸念・不満 
図1:現行治療に対する懸念・不満(複数選択)

 新薬に期待することとして「臨床的寛解に導ける可能性がある」と同程度に「副腎皮質ステロイド薬の使用を減らすことができる」が多くの医師に選択された。IgA腎症治療における臨床現場では、有効性の高さはもとより、副腎皮質ステロイド薬に対する懸念が根強く存在することが示唆された。(図2)

IgA腎症の新薬に対して期待すること
図2:新薬に対して期待すること(複数選択)

【参考:質問項目】※ご興味のある方は問合せ窓口までご連絡ください

  • 現行治療の有効性・安全性の評価(10 段階評価)
  • ステロイド等の各種治療への懸念度合い
  • IgA 腎症治療についての課題・不満点
  • IgA 腎症の治療環境の改善・向上要望
  • IgA 腎症の新薬に期待すること
  • IgA 腎症治療が目指すべき治療の方向性
  • IgA 腎症に関する情報入手方法
  • 腎領域で今後期待する製薬メーカー

本調査に関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。
株式会社協和企画 問合せ窓口:survey-iga-n@intage.com 成瀨、板垣、山田

【リンク】

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