小児RSウイルス呼吸器感染症診療ガイドライン2026
発行日:2026年4月17日
作成 :日本小児呼吸器学会/日本新生児成育医学会
監修 :吉原重美/森岡一朗/岡田邦之
ISBN:978-4-87794-245-8
定価 :5,940円(本体5,400円+税10%)
体裁 :B5判、252ページ
RSウイルス(RSV)呼吸器感染症は多くが自然軽快する一方で、早産児や基礎疾患を有する新生児・乳幼児では重症化するリスクが高いといわれています。5歳未満の小児においては、世界で年間3,300万人がRSVに関連する急性下気道炎を発症し、うち360万人が重症化により入院、さらに101,400人が死亡しているとの推計があります。特に、6か月未満の乳児においては、世界で年間140万人が入院、うち45,700人が死亡していると推計され、生後6か月までの重症化予防は小児医療の喫緊の課題の一つであると考えられます。
わが国では2026年4月より、RSVに対する母子免疫ワクチンが定期接種化されました。また、複数の抗体医薬品が開発・販売されるなど、わが国の重症化予防手段は広がりつつあります。RSV呼吸器感染症の診療を取り巻くこのような近年の変化に対応するために、発行に至ったのが本書です。本書は、2021年に上梓した前版を改訂するかたちで作成されました。
特長
- 小児科、新生児科のみならず、ワクチン接種の対象である妊婦や高齢者をみる産科や内科の医師、さらには接種の調整・支援を行う行政機関やこどもたちが集まる保育施設の方など、医療従事者の方以外にも必要とされる内容を含めて広く記述しました。
- 「一般的に判断に迷う(需要がある)テーマは何か」を念頭に10のクリニカルクエスチョンを精選し、『Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020 ver.3.0』に準じて推奨グレードを決定しました。
- 読者の利便性に資するように、重症化の背景となり得る基礎疾患などの解説は独立した章とし、また、各ワクチン・薬剤を個別に解説した章を設けるなど、目的に合わせて閲覧できる構成としました。
目次
第1章 Clinical Question
第2章 総論
1 RSウイルスとは
2 RSウイルス感染のメカニズム
3 RSウイルス感染症の疫学
4 RSウイルス感染の診断
5 RSウイルス感染の経路
第3章 基礎疾患
1 早産児
2 慢性肺疾患
3 気管・気管支軟化症、気管・気管支狭窄、横隔膜ヘルニア
4 肺低形成、先天性食道閉鎖症、先天代謝異常、神経筋疾患
第4章 病態と治療
1 下気道疾患
2 急性期の呼吸管理
3 反復性喘鳴
第5章 ワクチン・薬剤による予防
1 妊婦組換えRSウイルスワクチン(アブリスボ®)
2 抗RSウイルスヒトモノクローナル抗体製剤ニルセビマブ(ベイフォータス®)
3 抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体製剤パリビズマブ(シナジス®)
4 抗RSウイルスモノクローナル抗体クレスロビマブ
5 組換えRSウイルスワクチン(アレックスビー)
6 RSウイルスmRNAワクチン(エムレスビア®)
第6章 環境と予防・対策
1 タバコ
2 アトピー素因・その他の遺伝因子
3 院内感染予防(一般病棟、新⽣児病棟)
4 重症心身障害児(者)のRSウイルス対策
5 産科における発症予防と対策
6 プライマリケア医における発症予防と対策(保育施設の対応含)
■ 巻末資料
■ 索引
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