日本老年精神医学会発行『MCIノート』のご案内

『MCIノート』とは

●『MCIノート』は、MCI（軽度認知障害）という、記憶力の低下やうっかりした失敗が増えるような「認知機能の低下」を生じている方、病院に相談に行かれて主治医にそのように説明された方を対象とした冊子です。
●当事者の方、もしかしたら自分も認知症では？と、不安に思っている方が、心配して過ごすのではなく読んで安心できる、またご自身と向きあう機会にする冊子を目指し作成されました。

「はじめに」より

このノートをご覧になった方の中には、ご自身の記憶や日々の生活でなにかしらの変化を感じている人がいると思います。
今までしてきたことはひととおりできるものの、ささいなことで失敗してしまうのは｠“ 軽度認知障害”（MCI；Mild Cognitive Impairment）かもしれません。これは認知症ではありませんが認知症の可能性がある状態です。必ず認知症になるわけではありません。原因が体の病気であったり、服用薬であったり、単なる疲れや精神的なストレスの場合もあります。
もし軽度認知障害が、認知症の予兆である場合は認知症の発症を防ぐことはできませんが、軽度認知障害や認知症について理解し備えておくことで、認知症になっても自分らしく暮らすことができます。認知症になっても自分らしく暮らすために、このノートを使って軽度認知障害について理解し自分の暮らしを振り返っておいてください。読んで書き込むことでいろいろ発見があると思います。認知症や軽度認知障害とともに暮らす場合は家族や友人あるいは医療福祉専門職の中で、心から相談できる人を見つけなければなりませんが、そうした相談の時にもこのノートが役
立ちます。

作成委員長　繁田雅弘

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